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国政報告 / 議事録

外交防衛委員会(2017年4月13日対総理質疑)

2017.1.20~6.18第193回常会国会質問

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伊波洋一君

沖縄の風の伊波洋一です。

総理は、毎年六月二十三日、沖縄慰霊の日、沖縄戦の最後の戦場となった摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式に参列されています。

七十二年前の沖縄戦は、沖縄を本土防衛のための戦場と位置付け、徹底抗戦の方針により、沖縄県民を巻き込む三か月にわたる地上戦の結果として、十二万二千人余の沖縄県民と六万六千人の他都道府県出身日本兵、米兵一万二千五百人など、二十万人を超える犠牲者をもたらす悲惨な戦争になりました。全戦没者追悼式が行われる摩文仁の平和祈念公園には、沖縄戦の二十万人余の戦没者、全戦没者を敵味方の区別なく氏名を刻印し、戦争を二度と起こさせない沖縄県民の決意を込めた平和の礎が沖縄戦後五十年の一九九五年に建立されています。

一九四四年、日本軍は本土防衛の最後の拠点として沖縄に第三二軍を創設し、住民を動員して各地に飛行場や陣地を建設しました。私の生まれ育った宜野湾市嘉数地区は、当時日本軍が駐屯し、今日、普天間飛行場が見渡せる嘉数高台には住民が協力して陣地が構築されました。一九四五年四月一日に沖縄本島に上陸した米軍が日本軍と最初の激戦地の一つであり、七十二年前の四月九日から二十二日までの二週間にわたり激しい戦闘が続きました。嘉数地区の住民は、日本軍がいるから安全と信じ、四月一日に米軍が上陸してから南部に逃げることになり、地区住民の半数以上が艦砲射撃やガマで焼き殺されるなどして戦死しました。同様に、多くの沖縄県民は沖縄本島南部地区に追い詰められるなどして亡くなりました。

沖縄県民の中では、日本軍の配備が戦争を招き、徹底抗戦の玉砕思想が二十万人余の尊い命の犠牲を生んだと理解されています。軍隊が戦争では住民を守らないということも教訓化されました。

総理は、このような沖縄戦の悲惨な戦争についてどのようにお考えですか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

さきの大戦において、沖縄は国内最大の凄惨な地上戦の場となり、二十万人もの尊い命が失われました。何の罪もない市井の人々、未来ある子供たちが無残にも犠牲となり、また、沖縄の美しい海や自然、豊かな文化が容赦なく破壊されたものと認識をしています。

私たちは、この不幸な歴史を深く心に刻み、常に思いを致す、そうあり続けなければならないと思います。そして、このような悲惨な経験を風化させることなく次の世代に継承することが重要であると認識をしています。

また、もちろん、戦後、サンフランシスコ平和条約の発効以降も、一定期間我が国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史も忘れてはならないと考えております。

伊波洋一君

沖縄防衛のためと称して南西諸島、沖縄に第三二軍を創設して本土防衛の捨て石にし、沖縄を戦場にしたことが二十万人を超える悲惨な犠牲を生みました、住民を含め。

今、沖縄県民は、安倍政権が進める辺野古新基地建設、高江オスプレイパッド建設、先島への陸自ミサイル部隊配備も、当時の日本軍と同じで、沖縄を戦場にする、沖縄に戦争を呼び込む動きだと受け止めています。総理は否定するでしょうが、基地建設に反対する多くの県民は、沖縄が再び戦場にされてしまうという不安を感じているのです。

安倍首相は、再び戦場になるかもしれないという沖縄県民の不安についてどう思いますか。なぜ県民はこれほどまでに新たな基地建設に反対しているとお考えでしょうか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

戦後七十年以上を経た今もなお沖縄は大きな基地負担を負っていただいているわけでありまして、この事実を政府として重く受け止めております。このような現状に対して、さきの大戦において筆舌に尽くし難い苦難を経験した沖縄の皆さんには様々な思いがあるものと考えています。いずれにせよ、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないと、不戦の誓いは堅持をしてまいります。

政府としても、沖縄の基地負担の現状は到底是認できるものではないと考えており、負担軽減のため、できることは全て行うとの方針の下で、全力で取り組んでいく考えであります。

伊波洋一君

私は、今、安倍総理が進めていることが今のお言葉とは逆行するものではないかと考えております。安倍総理は、高江オスプレイパッド建設、辺野古新基地建設を、沖縄県民の声を無視して、反対する県民を排除するために全国から機動隊を動員してまで強行しています。

高江では、二〇〇七年に防衛局の環境アセスによって、沖縄県の鳥であり国指定の特別天然記念物である絶滅危惧種ノグチゲラの生息が確認されていたにもかかわらず、現地米軍の要求に応える形で、オスプレイパッド建設予定地がノグチゲラや多くの希少種の生息地に選定され、工事が強行されてきました。

皆さんのお手元にあります資料が、これが環境アセスに書かれた米軍の要求であり、そして、その際に調査された本当に数多くの希少種の存在であります。ところが今、これは日本政府に要求してもほとんど出てきません。そして、生息地に重なる形でオスプレイパッドが、影響を与える形で、当然、建設されております。

一方、米軍には米国大統領令と米国連邦議会による法令により絶滅危惧種などの保護が義務付けられており、日本ではJEGS、日本環境管理基準に準拠して訓練等の活動を行わなければなりません。高江のオスプレイパッドは四千種もの生物が生息する生物多様性の宝庫であるやんばるの森のど真ん中をくりぬいて造られています。アメリカの基準によれば、このような施設は運用できません。なぜ米軍がこのような貴重な自然の地域で基地を運用しているのか、今後必ず米国連邦議会で問題になるでしょう。

新基地建設が予定されている辺野古崎、大浦湾も五千種を超える生物が生息すると言われる貴重な自然を抱えています。貴重な自然を破壊することについて、これまでも米国連邦議会でも懸念が表明される動きがありました。米国内で生物多様性センターが環境保全を求めて訴訟を行うなど、辺野古、大浦湾の環境保全を求める動きが今も続いています。

皆さん、お手元にある資料、「大浦湾」というのは、これは、この大浦湾にある多様なこの生物、五千種を超える生物体の調査の報告書であります。さらに、名護市が出したこの辺野古の資料の中にはやんばるの森の動物も入っております。

私は、やはり本来ならばこの環境というのは私たちの主権の一つであって、絶対に守らなきゃならないという価値があると、このように理解をしております。まさに主権を放棄して、今、米軍の求めに応じて新たな新基地建設をしている。

しかし、このことは、米国自身がこのようなことを政策としては掲げておりません。それぞれの外国においても、米軍においてはやはりきちんと環境を守りなさいという基準がございます。生息域の保護が命じられています。そのことを無視して、現地米軍の要求に応じて、機動隊まで導入してあの高江のヘリパッドを建設をしたということは極めて残念でなりません。

私は、やはり日本は本来ならば、やはりこれまでに変えて、米軍に追従して貴重な自然を破壊し主権を放棄する政策は改めていかなきゃならないと、このように考えますが、総理はどのようにお考えでしょうか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

まず、この四年間に我が国が、安倍政権が米側と交渉して実現したことについても是非御承知をいただきたいと思うわけであります。大切なことは、しっかりと着実にこの負担の軽減を結果として出していくことであろうと思います。

例えば、空中給油機十五機全機の岩国飛行場への移設、これは十八年間できなかったわけであります。しっかりと山口県そして岩国市に了解をしていただき、この空中給油機の移設が、移転が実現をしたわけであります。また、西普天間住宅地区の返還、これは七年越しで日米合意した嘉手納以南の返還計画の一つであります。また、環境補足協定の作成及び軍属に関する補足協定の作成でありますが、日米地位協定締結から半世紀を経て初めてこれ実現したことであります。そしてまた、北部訓練場の四千ヘクタールの返還、これは二十年来の課題であったと思いますが、これが実現したということも是非踏まえていただきたいと、こう思う次第でございます。

そして、その上で、環境についての御質問でございますが、環境につきましては、例えば普天間飛行場の辺野古への移設に当たっては、周辺の自然環境を十分に配慮して約五年間にわたる環境影響評価を行っております。その際、沖縄県知事からは、合計六度、千五百六十一件に及ぶ意見をいただき、これを反映するとともに、自然環境に関する有識者から成る研究会の提言を踏まえ、最大限の環境保全措置を講ずることとしております。その際に、その内容どおり、現在、海中への汚濁防止膜の設置や工事によるジュゴンへの影響を避けるための監視、環境にとって重要な生物を工事実施箇所から移動するなどの環境対策を行っているところであります。

今後とも、工事の進捗にあわせまして、部外の専門家から成る環境監視等委員会の指導、助言を得ながら、サンゴ類の移植やウミガメ類の産卵場所確保のための砂浜整備、埋立てに用いる土砂への外来種の混入防止対策などに取り組んでいくこととしております。

そして、工事に当たって環境への影響をできる限り与えないよう留意することは当然と考えており、専門家等の指導、助言を得ながら、今後は事後調査も行い、必要に応じて環境保全措置の改善や拡大を図るなど、政府として環境の保全に万全を期していく考えであります。

委員長(宇都隆史君)

おまとめください。

伊波洋一君

総理のただいまの答弁は、私の質問には直接には答えておりません。

このような貴重な自然を守るということが米国の政策である、そして米軍はそれを守らなければならないという基準がきちんと作られている、そのことをなぜ日本政府が守らそうとしないのかということであります。私は、やはりこれは米国議会できちんと守らせていくべきであると、このように思っております。ですから、機動隊まで導入してこのような自然破壊を行ったことについてはやはり今後大きな問題になるであろうと、このように思います。

以上で終わります。