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国政報告 / 議事録

外交防衛委員会 閉会中審査(2017年8月30日)

2017.1.20~6.18第193回常会

伊波洋一君

沖縄の風の伊波洋一です。
今回のミサイル発射は、事前の通告もなく我が国の上空を通過したもので、沖縄の風としても、八月二十九日の北朝鮮による弾道ミサイル発射に厳重に抗議をいたします。
ミサイル質疑に入る前に、昨日午後六時半過ぎ、普天間基地所属米軍オスプレイの大分空港への緊急着陸について伺います。

機体から煙と炎が上がっているのがNHKニュース映像でも出ています。昨年十二月、沖縄県名護市海岸に普天間所属オスプレイが墜落事故を起こし、今月五日にもオーストラリア沖で普天間所属の米軍オスプレイが墜落事故を起こしています。沖縄県議会は抗議決議と意見書を可決し、昨日二十九日に防衛局に抗議決議を手渡した直後の事故であります。普天間に帰る途中のことで、もっと先ならば、島に強行着陸するか、あるいは海洋に着水するしかなかったでしょう。

今回のオスプレイの事故原因の徹底究明と国民、県民に対する説明、安全対策が取られるまで飛行を認めないということを米軍に伝えるべきと考えますが、防衛大臣の見解を伺います。(発言する者あり)

委員長(宇都隆史君)

じゃ、防衛大臣に今質疑がありましたので、御答弁は取りあえず防衛大臣、お願いします。

防衛大臣(小野寺五典君)

指名がございましたので、経緯についてお話をさせていただきます。
昨日二十九日ですが、十八時四十五分頃、米海兵隊MV22オスプレイ一機が大分県国東市に所在します大分空港に着陸いたしました。本件について米側からは、第一海兵航空団所属のオスプレイが、コックピット内の計器の表示を受け、安全を確保するため通常の手順に従って予防着陸を行った、この着陸によるけが人や物的被害は生じていないとの説明を受けております。

防衛省としては、本土及び沖縄の関係自治体に対し本件に関する情報提供を行うとともに、米側に対し安全管理の徹底と追加的な情報の継続的な提供を強く申し入れたところであります。

いずれにしても、防衛省としては、米軍機の飛行に際しては、安全面の確保が大前提との認識の下、周辺住民の方々に不安を与えることがないよう、引き続き米側に対し航空機の安全管理に万全を期すよう求めてまいります。現在、この航空機においては、米側で、米側の技術者が来て点検をしているという報告は受けております。

伊波洋一君

オスプレイの事故の問題については引き続き質問していきますが、しかし、映像を見ますと、火が出ているわけです、機体からですね、そういったことが全国民に見えたと思います。

次に、辺野古ゲートの前で抗議する市民に沖縄防衛局職員が、日本語分かりますかという発言をしていたことが判明いたしました。沖縄県民を見下すような差別的発言であり、強く抗議します。防衛大臣として、このような言動が二度と起こらないよう指導すべきと思います。見解を伺います。

防衛大臣(小野寺五典君)

この問題につきましては、二十八日の午後、キャンプ・シュワブゲート前で沖縄防衛局職員が普天間代替施設建設事業に抗議する市民に対して発言した内容というふうに承っております。

以前より、キャンプ・シュワブのゲートに工事車両が入門するに当たっては、同ゲート前で座り込む等の行動を取られている方々に危険を回避するための必要な警告を行っており、御指摘のあった日時にも必要な警告を行っていたものと承知をしておりますが、いずれにしても、普天間代替施設建設事業の実施に当たっては、工事に関係する方々の安全の確保を最大限配慮して進めていきたいと思っております。

伊波洋一君

答えにはなっていないと思いますね。
私は、やはり、日本語分かりますかということを沖縄防衛局職員が話したこと、これは以前にもそういう言葉はあるわけです。つまり、沖縄の県民に対してそういう言葉を掛けること自体が差別的であるという思いが私たち県民にはあるわけです。そのことをやっぱり御理解されていないのでしょうか。そのことを含めて、再度答弁をお願いしたいと思います。

防衛大臣(小野寺五典君)

同ゲート前で座り込む等の行動を取られている方々に車両が通行して危険である旨を幾度となく警告をしたところ、ゲート前で座り込む方々が全く応じていただけない状況ということでそのような発言をしたものと聞いております。

何度も、危険です、危険ですということでお話をしたんですが、それがなかなか伝わらないという中でこのような発言になったのだと思いますが、ただ、いずれにしても、警備に当たる職員に対しては、工事に関係する方々の安全確保を最大限配慮するということは大事ですが、また、誤解を招くような言葉遣いに気を付けるように、これはしっかり注意をしてまいりたいと思っております。

伊波洋一君

是非そのようにしていただきたいと思います。
次に、今回のミサイル発射について、総理は会見で、政府としてはミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握していると発言をされています。しかし、官邸対策室の発表でも、昨日六時二十九分に、ミサイルは三つに分離したとの総括情報がエムネットに送信され、報道でも取り上げられ、ミサイルは一発なのか三発なのか、国民の混乱を招く結果になっています。三つに分離というのは正確な情報ですか。あるいは、完全に把握しているというのは言い過ぎではありませんか。

政府参考人(内閣官房 横田真二君)

お答え申し上げます。
国民の生命、財産を守り抜くためには国民に対して適時適切に情報提供を行うことが極めて重要でありまして、政府としては、ミサイルが我が国に飛来する可能性がある場合には、Jアラート、それからエムネットを活用して直ちに国民に情報を提供することといたしております。

その上で申し上げれば、御指摘のエムネットの送信内容につきましては、防衛省のレーダー航跡に基づきミサイルが三つに分離していたことが確認されていたとの事実関係を踏まえたものでございます。

防衛省によりますと、今回発射された弾道ミサイルが実際に三つに分離したか否かといった飛翔状況の詳細につきましては、引き続き様々な情報を勘案した総合的な分析を踏まえ結論を得る必要があるものと承知をいたしております。

また、御指摘の安倍総理の発言でございますが、政府が、今回発射された弾道ミサイルを自衛隊の各種レーダー等により発射直後から落下まで探知、追尾し、国民の生命を守るために万全の態勢を取っていた旨を述べられたものと承知をいたしております。

いずれにいたしましても、政府といたしましては、国民に対して適時適切に情報提供ができますよう、引き続き関係省庁と不断の検討を進めてまいりたいと考えております。

伊波洋一君

Jアラートやエムネットは、国民に警戒を呼びかける情報提供をしておりますが、一千キロメートル先に落下後、国内には落下しないとか、あるいはもう危険はないという正しい情報は伝えられていません。本来、落下を確認したのならば、直後に国民にきちんと正しい結論、情報を伝えて安心をいただくことも政府の役割ではないでしょうか。見解を伺います。

政府参考人(内閣官房 横田真二君)

お答えを申し上げます。今般の事案におきましては、弾道ミサイルが我が国に飛来する可能性があると判断をいたしましたため、Jアラート及びエムネットによりましてミサイルが発射された旨の情報の伝達、それから避難の呼びかけを実施したところでございます。

その後、ミサイルが我が国の上空を通過をいたしまして、ほかに追尾しているミサイルがないことなどの安全を確認した上で、ミサイルが上空を通過したという旨の情報伝達を実施したところでございます。事実に即した、今回はそういう情報の伝達を行ったものでございます。

伊波洋一君

そういう事実に即した情報というのが、必ずしももう安全ですよということには伝わっていないんですね。ですから、そういう意味では、自治体においては、わざわざ拡声機といいますか、そういうもので三十分後に同様なことをまた、どうぞ隠れてくださいということを伝えたところもあると聞いております。ですから、もう少し、もう安全になったよということをきちんと言わないと本来の国民の安心が守れないと、こう思うんですけれども、そういうことを指摘して、是非ここの改善をお願いしたいと思います。

委員長(宇都隆史君)

質問じゃなくてよろしいですね。

伊波洋一君

はい。