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国政報告 / 議事録

行政監視委員会(2019年11月25日)

2019.10.4~12.9第200回臨時会

伊波洋一君

ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。

田村委員の質問にもあるように、総理主催の桜を見る会で、各省庁が推薦する功労者など本来の招待者をはるかに超えて、総理千人、副総理や官房長官、副官房長官千人、自民党六千人の推薦で八千人が参加していたということが明らかになりました。予算も何倍も超えていたことなど、余りにも度の過ぎた行政の私物化や政治の利用であり、決して許されることではありません。国民に大きな怒りを生んでいます。

総理には、予算委員会で集中審査に応じて国民に説明することを強く求めます。

沖縄県を始め全国では、毎日就労しているにもかかわらずおおむね年収二百万円未満で、賃金収入が生活保護の最低生活費を下回り生活が困窮しているワーキングプアと呼ばれるような雇用労働条件が蔓延しています。ワーキングプアの解消は急務であり、これは政治課題として与野党共通の認識だと思います。

ワーキングプアについて、政府として定義を有していますか。正確な実態を把握して改善に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

厚生労働大臣政務官(自見はなこ君)

御指摘のいわゆるワーキングプアにつきましては、その範囲や定義について様々な議論があり、政府として定義を有しているものではございません。

委員御指摘の賃金収入が最低生活費以下の労働者については、例えば生活保護を受給しながら働いている方は二〇一七年時点で約二十九万人いらっしゃるものの、そのような方々の全体像を把握することは困難であるというふうに考えております。

なお、御指摘のような方々については非正規雇用である場合が多いというふうに考えられておりますが、厚生労働省としては、非正規雇用労働者の方々も含め、どのような雇用形態であっても安定的に収入が得られ、その水準も安心して生活することができるものであることが重要であるというふうに考えております。

このため、キャリアアップ助成金の活用等により非正規雇用から正規雇用への転換等の取組を進めるとともに、二〇一三年から二〇一九年にかけての七年間で、全国加重平均で百五十二円の最低賃金の引上げに取り組んでまいりました。また、昨年六月に成立をいたしました働き方改革関連法により、来年四月以降、同一労働同一賃金の施行が予定をされております。

賃金の底上げに向けて、引き続き、中小企業が賃上げを行える環境整備等に取り組んでまいりたいと思います。

伊波洋一君

ワーキングプアの定義は持っていないということですが、やっぱり働いている方々の実際の賃金条件というのはしっかり理解することが大変大事だと思います。

ワーキングプア対策のメニューとして最優先に挙げられるのが最低賃金の改革です。現在、五百万人が最低賃金水準そのプラス四十円未満ぐらいの範囲で雇用労働条件にあると言われています。

確かに、この間、最低賃金は引上げが行われ、今年十月から全国加重平均は時給九百一円になりました。しかし、沖縄では七百九十円、東京ではようやく千円を超え千十三円であり、同一労働同一賃金ではなく、また生活費などの勘案した購買力でも同一水準を保障する賃金にはなっておりません。最低賃金で働くことも多い若年者にとって地方で働くインセンティブは乏しく、都道府県別最賃が地方から人口の流出の原因の一つとなっています。

今年七月三十日付けの中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告では、労働者見解として、地域最低賃金のその時点での最高額九百八十五円ですが、年間二千時間働いてもワーキングプアと呼ばれる年収二百万円に届かず、十分ではないと指摘されています。

地方からの労働人口の流出防止のためにも、最低賃金制度の地域間格差は問題ではないでしょうか。最低賃金の全国一律化がやはり必要だと思いますが、いかがですか。

厚生労働大臣政務官(自見はなこ君)

最低賃金法第九条では、地域別最低賃金は一定の地域ごとの最低賃金とされており、働く方の賃金や生活費、企業の賃金支払能力の地域差などの実情を考慮し、地域別に定めるものとなっております。このため、都道府県ごとに経済状況が異なる現状を踏まえまして、その現状に応じて決定されるべきものと考えております。

最低賃金の全国一律化につきましては、賃金だけでなく、県民所得や企業の付加価値、生産性など経済指標に大きな地域間格差があること、最低賃金額を地域ごとの物価水準の差を反映させずに一律に決めることは、中小企業を中心として労働コストが増加することにより経営が圧迫され、かえって雇用が失われる面があるなどの課題があり、慎重な対応が必要であるというふうに考えております。

最低賃金の地域間格差につきましては、骨太方針二〇一九においても、地域間格差にも配慮しながら、より早期の全国加重平均千円を目指すとされておりまして、最低賃金審議会に対して本方針に配意した審議を求めた結果、本年度につきましては、最高額東京千十三円に対する最低額、沖縄など十五県七百九十円でございましたが、その比率は七八・〇%と五年連続で改善をしており、また賃金の差も平成十五年以降十六年ぶりに改善をしております。引き続き、地域間格差の問題も注視しながら最低賃金の引上げを行ってまいりたいと考えております。

伊波洋一君

今年の厚生労働省資料によると、我が国の最低賃金は欧米諸国に比して低いと指摘されています。欧米は既に時給千円をはるかに超えております。このような中で、総理も時給千円と言いますけれども、全国加重平均です。今年は九百一円で、十七県が七百円台です。東京と神奈川は千円以上になりましたけれども、加重平均が千円になった時点で、その時点で高い地区と下位の地区があって、下位はまだ多分八百円台でしょう。そういう意味では、千円千円と言いながらも実際は低賃金を放置している。本当にイギリスと日本では二倍の差があるんですよ。

ほかの、欧米はですね、企業によって、あるいは様々な、非正規と正規の給与差がほとんどないんです。七割ぐらいです。しかし、日本は半分ぐらいあるんですね。その半分が固定されているのが最低賃金なんです。それが三十代になってもなかなか超えていかないと、こういうことがあるわけです。

このような、やはり、ワーキングプアの問題は民間企業に限った話ではありません。現在、配付資料一ページが示すように、多くの地方自治体に臨時・非常勤の職員の皆さんが働いていて、公共サービスの大きな部分を担っています。このいわゆる非正規公務員は、官製ワーキングプアともやゆされるなど、給与が低く、契約上の身分も極めて不安定な状況に置かれています。今、六十万人を超えるわけですね。この地方公務員の臨時・非常勤職員について、どのような実態でしょうか。政府として改善に向けてどのように取り組んでいますか。

政府参考人(総務省 大村慎一君)

お答えいたします。平成二十八年度に実施をいたしました地方公務員の臨時・非常勤職員に関する実態調査の結果、平成二十八年四月一日時点で把握をしております臨時・非常勤職員は御指摘のとおり約六十四万人でございまして、平成十七年度の同調査と比べて約十九万人増加をいたしております。

また、平成三十年度に実施をした会計年度任用職員制度の準備状況等に関する調査の結果、平成二十九年度時点のフルタイムの臨時・非常勤職員のうち、例えば事務補助職員の平均報酬月額は約十四万五千円となっていたところでございます。

総務省といたしましては、臨時・非常勤職員の具体の報酬などの制度や水準を定める際には職務の内容と責任に応じて決定するように、各種会議やヒアリングの場等におきまして繰り返し助言をいたしているところでございまして、これらを踏まえ、各地方公共団体において適切に決定をされるべきものと考えております。

なお、平成二十九年の地方公務員法及び地方自治法の改正によりまして、臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、一般職の会計年度任用職員を創設いたしまして、期末手当の支給を可能とするなど制度運用の改善を図ることといたしております。以上です。

伊波洋一君

今、ただいま答弁ありましたように、この官製ワーキングプアに対する対策の一つとして、地方自治体において来年の四月から会計年度任用職員制度が開始されます。しかし、一部自治体では、臨時・非常勤の職員に期末手当を支給する代わりに月例給を下げたり、月例給を下げるために勤務時間を短縮するなどの不適切な事例もあるようです。

でも、基本的にこの法律は、その財政措置を担保しているわけです。その担保が、でも届いていないんです、各地方自治体にはですね。本来、不適切に運用されてきた、廉価に運用されてきた給与の現在の水準を上げようとするものですから、当然、金掛かります。この掛かることをしっかり把握して、そしてそのことを総務省として各地方自治体に通知をしていく、担保をすると、こういうことをやらなきゃいけません。

このような不適切事例にどのように対処しますか。背景には財源に対する自治体の不安があります。総務省のお考えをお聞かせください。

政府参考人(総務省 大村慎一君)

お答えいたします。会計年度任用職員の給料、報酬につきましては、総務省が発出をした事務処理マニュアルにおきまして、類似する職務に従事する常勤職員の給料月額を基礎といたしまして、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験などの要素を考慮して定めるように助言をいたしております。

こうしたマニュアルの趣旨や各地方公共団体の実情などを踏まえた形で給料や報酬を決定した場合に、結果的にその水準が変動することはあり得るものと考えておりますが、財政上の制約のみを理由に、新たに期末手当を支給する一方で給料や報酬を削減することは適切でないと考えております。このような点につきましては、今年度も各種会議やヒアリングの場等において繰り返し助言をしているところでございます。

今後とも、各地方公共団体において適切な給与決定が行われるように、引き続きしっかりと助言してまいりたいと考えております。

また、財政面でございますが、会計年度任用職員制度の施行に伴い必要となる経費につきましては、地方財政計画に計上することによりまして適切に財源を確保してまいりたいと考えております。以上です。

伊波洋一君

地方自治体は月給制の給料なんですけれども、国家公務員はこの間まで、平成二十二年までですね、日々雇用だったわけです。その平成二十二年十月に期間業務職員制度等が新設されて、その待遇が改善されました。

内閣府にお伺いしますけれども、どのような制度でしょうか。また、この間、新制度の要旨と、徹底に取り組んでこられたと思いますが、経過と現状を伺います。

政府参考人(内閣官房 堀江宏之君)

お答えいたします。期間業務職員制度は、御指摘のとおり、平成二十二年十月に導入したものでございます。これは、従来の任期が一日単位であったいわゆる日々雇用の非常勤職員について、不安定な地位の改善や業務実態に即した適切な処遇の確保を図るため、新たに会計年度内で業務の実態に即して最長一年間の任期を設定して任用できる仕組みを設定したものでございます。

期間業務職員も含めまして国の非常勤職員の給与については、一般職給与法におきまして各府省において常勤職員の給与との権衡を考慮して予算の範囲内で支給することとされておりまして、具体的には各府省において運用がなされております。

こうした中、内閣人事局におきまして、平成二十八年に常勤職員と類似の職務を行っている非常勤職員約五万八千人を対象に処遇実態の調査を実施したところ、例えば期末手当や勤勉手当について全体で二割から三割弱の職員に対する支給にとどまっているということが判明いたしました。このため、非常勤職員の処遇改善について各府省で申合せを行い、平成三十年度には九割超の非常勤職員に対して期末・勤勉手当が支給されており、着実に処遇改善が進展していると考えております。

引き続き、各府省申合せに沿って各府省が処遇改善にしっかりと取り組んでいくことが重要と考えており、そのために必要な働きかけを進めてまいりたいと考えております。

伊波洋一君

ただいまの答弁のように、国は国家公務員については日々雇用から期間任用になりました。その予算の範囲と言いますけれども、予算を措置するのが国じゃないですか。そもそも、それぞれの仕組みの中で必要とされる給与がこれだけだということは明らかになるわけです。その措置をするのは当然だと思います。

自治体においても、今回の会計年度任用職員の制度は、給与をどのように措置するも含めてきちんと書いてあるわけです。それに即して、六十何万人という、本来私たち国民のサービスの本当の最先端にいる方々の、その方々の賃金を保障することによって国民のサービスを充実させる、これがやはり大変大事だと思っております。

国家公務員の場合は、今報告がありましたように、適正な確保のために、資料の一番最後にありますけれども、このフォローアップ調査をいたしました。是非、総務省も今回の会計年度任用職員が自治体の中でしっかり取り込まれるようフォローアップを図るべきだと考えますが、総務省の見解をお聞かせください。

総務副大臣(長谷川岳君)

会計年度任用職員制度の導入に当たりましては、単に財政上の制約を理由として当該制度への必要な移行を抑制することは、適正な任用、勤務条件の確保という改正法の趣旨にはそぐわないというふうに考えます。

したがって、各地方公共団体において円滑な制度導入が図られるよう引き続き必要な助言を行うとともに、制度導入後の取組状況についてもフォローアップし、各地方公共団体において適正な任用や勤務条件の確保が図られるよう取り組んでまいりたいと思います。

また、この施行に伴って必要となる経費については、先ほども、繰り返すようではありますが、地方財政計画に計上することによって適切に財源を確保してまいりたいと、そのように考えております。

伊波洋一君

いまだに地財計画での必要な財源は確定されておりません。是非、早めに必要なものをきちんと地方から出してもらい、そしてそのことを担保するということを言って、そしてきちんと財政を担保する、それがやはり責任だと思いますので、よろしくお願いいたします。