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国政報告 / 議事録

外交防衛委員会(2017年5月9日)

2017.1.20~6.18第193回常会国会質問

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伊波洋一君

沖縄の風の伊波洋一です。

議題となっております四条約は、生物資源を守り適正に管理することを目指しており、賛同できるものです。
現在、沖縄県名護市辺野古崎では貴重な大浦湾の自然環境を破壊して新たな米軍基地建設が強行されようとしています。辺野古、大浦湾一帯は世界の生物多様性のホットスポットの一つと認識されている、日本でも生物多様性が特に高い地域です。

資料のように、二〇〇九年十月十五日東京発米国のルース駐日大使の公電がウィキリークスで開示されています。そこには、中国の軍事力の劇的な増大により、何か事が起きた場合、少なくとも三つの滑走路が利用できることが必要になっているとキャンベル国務次官補が述べたとして、辺野古新基地建設の目的は中国との戦争のためだとキャンベル国務次官補が説明しています。

防衛大臣、これは事実でしょうか。また、事実の有無にかかわらず、米軍が辺野古を必要とする理由は対中戦争時の三本目の滑走路という意味が含まれているのでしょうか。

防衛大臣(稲田朋美君)

政府としましては、ウィキリークスのように不正に入手され公表された文書についてはコメントも確認も一切しないということといたしておりますので、そういったものに基づく御質問についてのお答えは差し控えたいと思います。

伊波洋一君

お手元の資料のように、邦訳もされておりまして、朝日新聞も報道いたしました。具体的に局長等の名前も出ております。そういう意味では、この詳細についてはそのとおりであっただろうと思います。

しかし、私たちはやはりこのようなことがあってはならないと思いますし、今アメリカはエアシーバトル構想というこの述べられている時点の構想を放棄して、いわゆる中国との戦争、全面戦争でありますが、現在は第一列島線での限定戦争、これも日本を戦場にする計画でございますが、オフショアコントロール戦略に転換して、海兵隊も沖縄からグアムなど国外に分散していきます。米国にとってももう辺野古新基地はどうしても必要なものではありません。だから二〇一二年に切り離されたわけでございます。辺野古新基地建設は、新たな軍事目標をつくって沖縄県民の生命を危険にさらすものであるばかりか、貴重な自然を破壊するものです。

平成二十五年三月二十二日、防衛省が提示した公有水面埋立承認願書には、サンゴ類について事業実施前に移植、移築して環境の低減を図ると明記されています。沖縄県は四月十三日に沖縄防衛局に対し、サンゴ類の移植、移築について、サンゴ類移植、移築の実施状況、護岸工事の着手予定時期、サンゴ類の移植、移築を実施しない場合の理由について文書で照会をしました。
これに対し、沖縄防衛局は四月十七日、サンゴ類の移植、移築はこれまでのところ実施していない、護岸工事の具体の開始時期は決まっていない、サンゴ類の移植、移築についてはサンゴ類が分布する海域での護岸工事の着手までに実施すると回答しています。

移植、移築の対象のサンゴ類はどのくらいありますか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

お答えいたします。

現在の代替施設建設事業の実施に当たりまして、埋立区域内に生息するサンゴ類は消失することとなるため、部外専門家から成る環境監視等委員会の指導、助言を踏まえまして、サンゴ類の分布の程度や大きさにより、一定の基準に該当するものにつきましては工事を施工する区域の外の同様な環境条件の場所に移植することとしております。

これまで埋立区域内において実施したサンゴ類の生息状況の調査におきまして、移植対象とする小型サンゴ類については約七万四千群体、移築対象となる大型サンゴ類については約二十群体を確認しているところでございます。

伊波洋一君

約で言っていますが、大型は二十三個ではありませんか。

委員長(宇都隆史君)

今手元にありますか。大丈夫ですか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

申し訳ございません。今ちょっと手元に正確な数字はございませんで、今約二十群体というところでございます。

伊波洋一君

当初の約束では事業実施前に移植するということだったのではありませんか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

御指摘の事業の実施前ということでございますが、当方が提出いたしました公有水面埋立承認願書に添付されました環境保全図書におきましては、事業の実施前に、移植、移築作業の手順、移植、移築先の環境条件等の具体的方策について専門家等の助言、指導を得る旨を記載しておるところでございますが、事業実施前にサンゴ類の移植、移築を実施することを意味するものとは考えてございません。

なお、沖縄県内におきましても、那覇空港第二滑走路の事業でございますとか竹富南航路整備事業におきましても、サンゴ類の移植はこれらの事業と並行して実施されているものと承知しているところでございます。

伊波洋一君

サンゴ類に関する環境保全措置というのが平成二十七年四月に沖縄防衛局から出ております。それによりますと、大型というのは一メートルを超えるものが大型ということになっています。実数的にはおよそ百七十個ぐらいの大型ハマサンゴが確認されたようでありますけれども、その中の二十三個、そうしますと、あとの多くが移さないんですね。

移さない中に、実は、移す側の、今、先ほど七万四千三百四種というものは、特定のエリアにあるものだけを移す、その中で十センチ以上のものを移すと書いてございます。そうしますと、ある意味で、一メートルから、その場所以外の一メートル以下のものは移さないことになるわけであります。そのことについてはどういうふうに把握しているんでしょうか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

この代替施設建設事業におきまして、埋立区域内におけるサンゴ類の調査につきましては過去何回かやってございまして、環境等監視委員会におきまして平成二十七年四月に御報告をいたしまして、その移植、移築について基本的な御了解を得たものというふうに考えてございまして、今後、事業の実施に当たりまして、そのような環境監視等委員会の指導、助言を得ながらこの事業を実施するというふうに考えてございます。

伊波洋一君

サンゴ類の移植、移築はサンゴの採捕に当たります。沖縄県漁業調整規則では造礁サンゴ類の採捕が禁止されており、移植の実施に際しては沖縄県知事の特別採捕許可が必要です。
国としては、辺野古埋立てにおいてこの手続を取るのでしょうか、それとも無視するのでしょうか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

埋立区域内のサンゴ類の生息状況でございますが、これまでも複数回の調査によりまして一定程度把握するように努めてございまして、現在のところ、移植を要するサンゴ類が所在しない場所におきまして護岸等の工事を進めている一方でございますが、移植を要するサンゴ類が所在する可能性のある場所では更に移植のための調査や検討を詳細に行うこととしてございます。その際、代替施設建設事業に必要となるサンゴ類の移植に係る法令上の手続につきましては、適切に対処していきたいというふうに考えてございます。

伊波洋一君

サンゴ類に関する先ほど申し上げた環境保全措置を見ますと、先ほどの大型サンゴという定義を防衛省は一メートル以上としています。一メートル以上としているから二十三個なんですね。しかし、それ以下のものをある程度調査をしたものは百七十を超えます。その百七十の超えるサンゴは、十センチよりはるかに大きいんですね、それは存在しています、その浜に。しかし、そのことを今無視しながら作業を始めようとされているのではないでしょうか。
そうしますと、これらのサンゴについてそのまま無視をしていくのか、あるいはそのサンゴについて検討すべきかどうかを判断するのか、どちらでしょうか。

政府参考人(防衛省 高橋憲一君)

今委員御指摘の問題でございますが、我々としましては、部外専門家から成る環境監視等委員会の指導、助言を踏まえまして、サンゴ類の分布の程度や大きさ、長径十センチ以上のサンゴ類、被度五%以上で〇・二ヘクタール以上の規模を持つ分布域の中にある場合、あるいは長径一メートルを超えるサンゴ類単独で生息する場合につきましては平成二十七年四月の第四回環境監視等委員会において説明をさせていただきまして、その了承の下に、我々としては工事を施工する区域の外の同様な環境条件の場所に移植するというふうに考えているところでございます。

委員長(宇都隆史君)

おまとめください。

伊波洋一君

今年三月に海洋レッドリストというものができて、サンゴも指定されております。このような中で今のような作業が行われようとしているわけでありますが、貴重なサンゴ類はやはり本来はその場で保護されるべきです。海を殺すようなことがあってはならないと思います。
名古屋会議の議長国でもあり生物多様性の保全を掲げる日本政府が、他方で生物多様性の宝庫と言われる辺野古、大浦湾の環境を破壊して米軍の新基地建設を強行するのは、我が国外交におけるソフトパワーを損なう愚挙ではないかと考えます。
最後に外務大臣の所見をいただければと思います。

委員長(宇都隆史君)

時間になっておりますので。

伊波洋一君

じゃ、次の機会にまたお願いいたします。