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国政報告 / 議事録

外交防衛委員会(2019年11月12日)

2019.10.4~12.9第200回臨時会

伊波洋一君

ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。前回に引き続き、陸自ミサイル部隊の宮古島駐屯地への配備について伺います。

宮古島駐屯地の敷地内には、地域の重要な信仰の場所であるウタキと拝所が存在しています。このカーンミウタキは、千代田カントリークラブの当時は一万四百平方メートル以上の森として保存されていました。住民はこのウタキだけはせめて残してほしいと防衛省に要望してきており、配付資料にもありますように、今年一月にも防衛省は、拝所の保存範囲については、千代田地区の住民と調整し、拝所周辺を柵で囲う計画であり、その面積は、七千三百平方メートルの予定です、と回答していました。

ところが、前委員会で防衛省は、ウタキと拝所等の保護に必要な範囲は四千五百平方メートルだが、その範囲、周囲に緩衝地帯を設け柵で囲むと、その面積は七千三百平方メートルになると説明を変更しました。

前回委員会後提供がありました環境整備計画平面図によって、資料として添付しておりますが、ウタキとして保護に必要な範囲の北西の角部にはゴルフ場だった当時の道路が含まれていることが明らかになりました。まさにウタキではない場所を加えて四千五百平方メートルと言っているわけです。このことから、ウタキの保護範囲の線引きが恣意的になされていることが強く疑われます。

これまでの経過を見ても、どうして元々一万平方メートルもあったこのカーンミウタキが四千五百平方メートルまで削られなければならなかったのか、全く理解できません。沖縄の島々に伝わる文化、伝統に対する敬意の欠ける、国際人権規約にも反する極めて悪質な行為であると抗議したいと思います。

従来のウタキの範囲を狭めて周囲を緩衝地帯にしたとのことですが、なぜウタキの森を削ってまで緩衝地帯を設置する必要があるのですか、お答えください。

政府参考人(防衛省 鈴木敦夫君)

宮古島駐屯地内におけますウタキですとか拝所の保存につきましては、前回も御説明させていただきましたとおり、地元の方々と調整をさせていただきまして、合意形成を経た上で計画を作成したものであるというふうに承知してございます。

具体的には、ウタキと拝所、それから、あと、さらには、自然環境の保護に必要な範囲として四千五百平米の保全範囲を計画するとともに、その周囲に御指摘がございましたように緩衝地帯を設けまして、柵で囲み保護するということとしまして、その面積は七千三百平方メートルとなってございます。

この緩衝地帯につきましては、ウタキですとか拝所などの保存区域、こちらにつきまして、周りが自衛隊駐屯地でございます、造成されたところの、そことの例えば高低差がございます。そうしたことから、その保存すべきウタキ、拝所などが含まれておりますところの保全範囲が崩れないようにいわゆるのり面を設けるとともに、それからさらには、その外側、その緩衝地帯の外側に柵を施工してございますけれども、その柵を施工するに当たってある程度地下を掘りますから、そうしたことによりまして保存すべきウタキに対して悪影響が及ばないように、こうしたことのためにこうした緩衝地帯を設けたというふうなことと承知してございます。

伊波洋一君

防衛省は、今答弁では、地域の方々とも話し合いと言っておりますけれども、しかし、この地域の方々との話合いというのは公ではありません。この取扱いについても皆さんは明らかにしてこられなかった。

その際に皆さんが提示したのは、皆さんが二千三百平方メートルを提示して、これも恣意的に提示をしている。そういう流れの中で、この間七千三百平方メートルは保存するんだと言ってきたのがこれまでの回答です。ところが、別の資料があって、四千五百平方メートルが保全地区だということを明確に示している資料があって、それを提示したことよって前回の委員会で四千五百平方メートルをお認めになった。

ただ、そういうことは、つまり、地元に対する尊敬といいますか、地元の伝統、文化に対する尊敬というのは全くないということを示しているわけじゃないですか。現実に造ってしまってから最後は四千五百平方メートルであるということになってくる。そういうことがあってはならないのではないでしょうか。緩衝地帯が工事のために必要であったのならば、工事が終了後、ウタキの森を速やかに原状回復すべきです。地面をコンクリートで固めたりしなければ、当然自然に植栽が回復するとも考えられますが、そのような考えはないんでしょうか。

政府参考人(防衛省 鈴木敦夫君)

繰り返しになって恐縮でございますけれども、今の形というか、そうしたウタキ、拝所の保存区域につきましては、これまで地元の方々と調整をいたしまして、合意形成を得た上で計画、今の形になっているというふうに承知してございます。

ただ、いずれにせよ、こうしたものにつきまして、保存についてきちっと今後とも地元の方々とよく話し合っていくということは重要なことだと思ってございます。そうした意味で、その周辺の整備というものを、これについては適切に行ってまいりたいというふうに考えてございます。

伊波洋一君

今、地元の方々と話し合ってきたと言いますけど、実際話し合っていないじゃないですか。後でも質疑しますけれども。このウタキを残すことについての話合いをした方々と、その後、それが例えば井戸が見付からなかったとか云々ということについて、話もしていないじゃないですか。つまり、一切こういう意味では話をせずに、皆さんは七千三百平方メートルを保全すると言い続けてきたんですよ。そのことをやはり指摘はしておきたいと思います。
 
委員長、この間、この間もレクで防衛省に求めておりますこの宮古島駐屯地新設現況調査報告書の全体をやはり前提にしなければ、この問題については議論が十分ではないと思います。早急に防衛省から提出していただけますよう、理事会においてお取り計らいお願いしたいと思います。

委員長(北村経夫君)

後刻理事会で協議いたします。

伊波洋一君

このウタキには自由に拝みをする人が訪れていたそうですが、現在、拝みをする人もなかなかウタキに入れていただけない状態であると聞いております。防衛省はどのように考えていますでしょうか。また、従来どおり自由にウタキに入れるようにすべきと考えますが、いかがですか。

政府参考人(防衛省 中村吉利君)

お答え申し上げます。防衛省といたしましては、駐屯地内のウタキへの参拝を希望しておられる地元の皆様がいらっしゃることは承知をしております。

こうした御要望を受けまして、地元の皆様と調整をさせていただいた結果、千代田区の区長から申請をいただいた住民の方々に駐屯地への入門許可証を発行させていただいております。この許可証を用いまして、本年六月、住民の方が実際にウタキを参拝をされたというように承知をしているところでございます。

駐屯地警備の観点からウタキへの自由な立入りを認めることは困難ではありますが、ウタキへの立入り手続について、今後、地元の皆様から更に御要望をいただいた場合には適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。

伊波洋一君

資料にも提示してございます平成二十八年八月十五日の地元の一部の方々との話合いの記録がございますけれども、その中に、ここへ訪れるのは地域の住民だけではなくて、島外の者も不定期に来ますよ、拝みに来ますということが書いてあって、それで、その拝みも可能なように配慮したいということを防衛省は答えています。

その方々に、ずっと自治会長に許可を得てやりなさいという話をするのはどうも筋が違うんではないでしょうか。本来ならば、要するにその施設を管理している防衛省、駐屯地そのものがこの方々からある申請をしっかり処理できて、そしてその拝みを実現させるということができるようにするべきだと思いますが、いかがですか。

政府参考人(防衛省 中村吉利君)

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お答え申し上げます。先ほども申し上げましたが、駐屯地の警備の観点から、ウタキへの自由な立入りを認めることは困難ではございます。他方で、ウタキへの立入り手続につきまして、地元の皆様から具体的な御要望をいただきました場合には適切に対応させていただきたいと考えているところでございます。

伊波洋一君

そもそも、このウタキ、本来は自由に入れるように別のオープンな入口を造るべきだったと思うんですよ。秘密裏に、造らないと言っていた弾薬庫、広大な土で覆った弾薬庫を内部で造っておきながら、こういう住民の大切な信仰の対象であるウタキを大きく削っていく、まさに一万平米からいえば半分以下にしてしまうと、こういうことをやっているわけです。

私たちは、やはりそういう意味では、より自由にやはりできるように、つまり、希望する者が全員がウタキに入れるように防衛省としては配慮いただきたいと思っております。

次に、質問ですけれども、このウタキにはカー、沖縄の言葉で言えばカーですが、井戸がありました。カー、井戸というのは、本土でもそうですが、沖縄では特に神様が宿る場所、あるいは地域のスタート、集落のスタートということで、大変宗教上も神聖な場所です。また、暮らしの上で、集落の公共インフラとしてカー、井戸が機能してまいりました。一九六五年には、日本でも初めて地下水保全に関する宮古島地下水保護管理条例が制定されるなど、宮古島市は、飲料水、産業用水とも一〇〇%地下水に依存する全国的にも他に例のない地域であり、地下水の保全が社会の成立要件となっております。

この地下水脈が現れるところがカー、井戸なんです。前回示した資料ですが、私たちがカー、井戸があったのではないかと考える地点に地面にマーキングされていることが分かります。これはどのような意味があったんでしょうか、意味のマークでしょうか。

政府参考人(防衛省 鈴木敦夫君)

御指摘のマーキングにつきましては、その形状からしますと、造成工事に必要な基準点として記したものだというふうに推察されます。

具体的には、ここにはナンバー二十二カタというふうに記載があると思いますが、具体的には、二十二番目の造成断面であるウタキ西側付近ののり面の上の端、いわゆるのり肩を意味するものであって、それを略記したものというふうに承知してございます。

伊波洋一君

宮古のカー、井戸は、本土にあるような石造りの円筒に蓋があるような人工的なものばかりではなく、泉や沼、洞窟のようなものもございます。仮にこのような特殊な地形があった場合、業者が着工前に写真で現場を記録することもありますし、工事打合せ簿という文書が作成され、発注者と協議がなされるはずです。

委員長、防衛省に、このウタキ周辺でカー、井戸を埋めたことのあるなしについて工事業者からの報告を求めるとともに、あわせて、柵で囲む範囲における着工前、前後の現場写真及び工事打合せ簿を委員会に提出するようお取り計らいお願いいたしたいと思います。

委員長(北村経夫君)

後刻理事会において協議いたします。

伊波洋一君

前回の資料でも示したとおり、平成二十八年八月十四日に、「拝所の下の方に井戸があったと記憶している。」、この「工事の際は、その井戸の場所を確認し、重機などで壊さないようにしてほしい。」との住民の要望について、防衛省は、「工事着手前に確認するとともに配慮する。」と約束しました。しかし、前回の委員会では、防衛省は、井戸は調査したが見付からなかったので工事をしたと答弁しています。

では、平成二十八年八月に、井戸の保全を求めた住民、あるいは同報告書でこの人が知っていると思うという名前を挙げられている方等に調査をしたでしょうか。同時にまた、我如古弘さんという記載されている方に調査をしたでしょうか。

政府参考人(防衛省 鈴木敦夫君)

御指摘の我如古さんにも、まさに平成二十八年八月にこのウタキの現場におきまして沖縄防衛局の職員が直接お話をして、伺いました。その際に、具体的な井戸の場所につきましてはということで御紹介をいただきまして、その御紹介いただいた方にもそのウタキの場所をお尋ね申し上げましたけれども、その具体的な井戸の場所の特定には至らなかったということでございました。様々な文献等、それから現地踏査による関係者からの聞き取りでも井戸の場所というのは特定には至らなかったというものが前回申し上げたものでございます。

こうした経緯につきましては、当時、様々な地元との調整につきましては地元の千代田地区との、千代田地区の区長様と調整することとしていたため、井戸が見付からなかったことについても平成二十九年十一月にウタキの現場におきまして沖縄の職員が当時の千代田地区の区長様に御説明を行っておるというところでございます。

伊波洋一君

最初に話し合った方々には伝えていないんですよね、見付からなかったことは。つまり、あると言っている、そしてこの皆さんが、調査した方々にもあったという記憶があると言っている。でも、それも探そうとしなかった。つまり、あるのに探さなかったんですよね。

委員長(北村経夫君)

時間が過ぎておりますので、おまとめください。

伊波洋一君

私はそのことを指摘して、終わりたいと思います。